タコピーの原罪の電子書籍が全巻安いのはどこ？安く読むおすすめの方法を徹底解説！

子供たちの過酷な環境が、かわいいキャラクターのタコピーと夢のような道具で、ほんわか楽しそうなタイムリープな話かと思いきや、どんどん悪い方向になり、最後の最後までもうバッドエンドしかみえないブラックな内容かと思いました。はじめはいじめがひどく、いじめた側の子におきたことはいじめた側の子自体には同情できなくて、その内容によっていじめられた子の運命を心配するほどでしたが、いじめた側の子の事情もわかってくるとなんとも言えず絶望すら感じました。いじめる側の家庭環境もいじめられた子の家庭環境も、助けてくれた子の家庭環境も子育て中の主婦の私が見ていてとても辛かったです。タイムリープする度にタコピーにもはらはらさせられ、子供たちのざっくり計画もひやひやしました。犬の話も唯一の癒しもないのかと絶望でした。なにかが違えばこれだけ変わるのか、環境について考えさせられました。最後の最後に救われて本当にひと安心しました。最後安心はしたのですが、もう一度読み直すにはメンタルがいい日でないとキツいなと思いました。前編だけ購入して、後半はまだ発売されていなかったときは本屋などで見かける度に悲しくなるくらいメンタル持っていかれていました。

一時、物凄く話題になった作品。タコピー自体のキャラに特に悪気はないんですけど、むしろ主人公を助けてあげたいって一心でやっているんでわるいやつじゃないんだけど、彼が動けば動くほど、主人公が苦しむ方向に向かっていく感じがもう残酷な感じですごい。タコピーも必死に考えて考えて答えをだして、主人公のためにやってあげてるんだけどなー素晴らしいまでに裏目裏目にでてしまう。こんなこと中々あり得ないんだけど、人と共感するって最近私も難しいなぁって思ってたからこの漫画みて改めてそれを感じさせられた。というのも私も悪気があってむしろ良かれと思ってやったことが相手にとって不快に思うこともあるという出来事に遭遇したことがあったからだ。そういう体験をしてしまうと次に「何か他人の為にしてあげたい」って思っても下手に動けなくなります。なぜなら相手がそれを求めているかがわからないから。みんな色んな価値観で生きていて、特に人間は嫉妬とかそういう負の感情をもちあわせているから。改めて、人間ってめんどくさいって感じましたね。この作品のいいところは終わりでさえハッピーエンドでおわらないところがリアルでいい。大概は生きていたらやりすごしてみんな生きていると思う。

作風が違えば子供向けのかわいい作品になれたんだろうなって思えるのが最大の感想であり魅力だと思います。
いじめを受けている女の子の元に、不思議な便利道具を持つタコピーがやってきて、いろいろな道具で問題を解決！といけば子供向けの作品なのに、そんな道具があってもうまく使いこなしてうまくピースがハマっていかなければ何も解決しないえげつなさがあります。
親の不倫関係など生々しい事情があるのにタコピーだけは子供向け作品のように無邪気で無知。
それなのに持っている道具は現代文明ではありえないファンタジーな効果を持つものばかりで、タコピーや子供たちが問題を起こさずに扱えるわけがありません。
いじめっ子を死なせてしまうのがいじめられっ子ではなくタコピーである点や、いじめっ子も両親のケンカやいじめられっ子の親との不倫で苦しんでいるなど大人でも解決がむずかしい問題が山積みです。
リアルというかダークな世界でオーバーテクノロジーが存在しても、それを扱えるだけの能力や器量を持つ人がいなければ悪い結果にしかつながらないと思ってしまう展開ばかりです。
いじめっ子を不思議道具で殴って死なせてしまうシーンでは殴りかかるまでのタコピーがキラキラと可愛く描かれていて、死体がうつるシーンではダークな雰囲気に戻る落差が胸と記憶にどっしりと刻まれました。

日常に非日常の存在が現れたことにより、登場人物の人生に影響を与えるというフォーマットは様々な作品で使われている。最初に本作を読んだ時に「ドラえもん」を想起した読者も多かっただろう。地球外生命体と未来のロボットという違いはあれど、不思議な道具を用いて主人公の未来が幸福に向かうように手助けするというのはまさに「ドラえもん」の目的と同じだ。しかし、本作が決定的に違うのは主人公を救うために現れたタコピーが主人公をはじめとした地球人の心情を理解していないこと、そして登場人物が抱える問題は非情で現実的なものばかりであるということだ。タコピーが純粋なまでに主人公を幸福にしようとする行動が皮肉にも歪みを大きくしていく。そして、大人たちが目を向けない、もしくは目を背けている子供たちの現実世界が舞台になっている。その閉ざされた世界では歪み切った常識を正すべきものは存在せず、無慈悲で冷淡な現実だけがそこにある。主人公格であるしずかとまりなは表面的にはいじめの被害者と加害者という関係性だが、互いが抱える闇は合わせ鏡のようなものではないだろうか。そして、しずかに好意をもつ直樹。彼がしずかをいじめから救い出す救世主になるかと思いきや、しずかへの好意が直樹自身が抱えている闇と混ざり合い、事態を悪化させてしまったように思う。本作で描かれる「悪」とは、そして「罪」とは何なのか。考えさせられる名作である。

タコピーの原罪は可愛らしいマスコットキャラクターからは想像できない、どす黒い社会の闇を描いた作品です。本作の見どころははその闇の部分にあり、いじめの原因が親同士の不倫にあったり、ネグレクトを受け続けた子供が倫理観や相手を思いやる気持ちのない怪物のように描かれたりと、すべてのキャラクターにそうなってしまった原因が描かれています。良くも悪くも、キャラクターの実在感が強く、体調が良い時に見ないと何度も吐きそうになりながら読み進めることになるでしょう。
それぞれのキャラクターにそれぞれの不幸があり、それを救えるのは親しかいないのに大人からは救いの手は一切与えられません。そして大体の問題は大人が悪い。しかしそんな大人たちに育てられた子どもたちは皆どこか問題を抱えていて、普通の漫画を読むように子供を手放しで応援したいとは思えません。全員大好きにも大嫌いにもなれないのです。傷を負って、大人になるのがあまりにも早すぎた子どもたちが、子供らしさを取り戻すための物語とも言えるかもしれません。子どもたちが勝手に救われる物語なので、親が改心してハッピーエンド、親子の愛って素敵だねという陳腐な結末じゃない事が１番の救いに感じました。